1995年、阪神・淡路大震災が発生し、当時第二次世界大戦後の日本で起きた自然災害として最悪の被害となりました。東山魁夷画伯が少年時代を過ごした神戸市においては、震源に近かったこともあり、特に大きな被害が発生し、地震とその後に発生した火災などにより、4500人を超える犠牲者が出ました。  晩年を迎えていた画伯にとって大きな衝撃であったことは想像に難くありません。画伯は《静唱》のリトグラフを販売しその収益を義援金として寄付しています。そして大震災の2年後の1997年、復興に向けて努力している市民へ、ひとときの安らぎと慰めをと、大丸神戸店において「東山魁夷 私の森」展が開催されました。  本展では、「私の森」展で展示された作品の版画作品を中心に、絶筆となった《夕星》をあわせて14点を展示いたします。画伯の自然に対するまなざしとともに、神戸に対する思いを感じていただければ幸いです。